近年 下水管渠更生から始まった樹脂含浸チューブを用いた老朽管更生方法であるCIPP(現場硬化型更生)工法は、多くの課題を解決し圧力パイプラインの更生に利用されるようになりました。
圧力パイプライン更生は、従来の下水管渠更生と要求される技術に大きな相違がありました。
スルーリング工法の多くの実績は下水道分野で、圧力パイプラインの更生はごく一部の実績でしかありませんでした。
圧力パイプラインの更生における要求性能は、端部水密性長距離(500m以上)施工・高圧(1.0Mpa以上)・曲りのある管・大口径(φ1500mm以上)・圧力管としての品質管理方法等、下水道分野にないものでした。
そこで、耐圧力性を向上させたグラスファイバーを複合させたライニング材が開発され、農水管・工業用水管の更生実績を重ね、2023年2月にφ600mm・設計内圧1.2Mpa・曲り(60°・45°)2箇所・長さ100mの施工を完成させました。
1年の経過観察の結果をふまえ、下水道分野の技術と明確に区分した圧力パイプラインの専門知識集団を結成し、社会に貢献することを目的として2024年4月GCNスルーリング協会を設立しました。